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ピアノ購入を検討されている方へ【ピアノのタイプ編】

11月も下旬に入りクリスマスイルミネーションが街を彩る季節となりました。

先日、教室の生徒さんがピアノ購入を検討しているとの事で私用で都内に出たついでに久々に楽器店&家電量販店に立ち寄りました。いやはや、携帯電話までとは言いませんがピアノのマーケットも随分変わっているんですね💦

自分の認識がグランドピアノを購入して以来、停止していたのでリニューアルする良いきっかけでした。ピアノは安いお買い物ではありません。お教室の生徒さんのお話も取り入れながら、新しく仕入れた認識をまとめてみました。

まず、ピアノのお稽古に通われている方で使用している鍵盤楽器は主に3つ。

(1)キーボード
(2)電子ピアノ
(3)アコースティックピアノ

それぞれの特徴を見ていくと、、、

(1)キーボード
価格は1万~5万前後。最も求めやすい価格だがペダルが別売り、鍵盤数が88鍵以下、鍵盤のタッチが軽いなどレッスン室や本番の際に使用するピアノと条件がかけ離れているのが難点。長くレッスンを続けていると途中で買いなおす方もいる。

(2)電子ピアノ
価格は10万~100万前後。今、国内で最もシェアがあるタイプ。アコースティックピアノに比べて求めやすい価格。多機能である事も魅力のひとつ。
・ヘッドフォンを使用してサイレント演奏が可能(朝早く、夜遅くでも弾ける)
・何種類かのピアノ、他楽器の音色を選んで楽しむ事が出来る。
・メトロノーム搭載。ただし機種によって速度表示が分からないものもあるので注意。
・録音機能搭載。練習に反映させることが出来る。

難点はタッチの変化を音色に反映できない事。
しかし最近はそんな問題も解決できるハイブリッドピアノなるものも販売されています!電子ピアノなのにアコースティックピアノと同じアクションを搭載しております。言うなれば電子ピアノとアコースティックピアノをいいとこ取りしたようなピアノ。こちらはやはりどのメーカーも30万以上からの価格です。

(3)アコースティックピアノ
価格は中古でも30万くらいから。最近はアップライトでも新品で本体価格39万というものもありますが上のクラスは100万を越えるものもあります。新品のグランドピアノはだいたいセダンタイプの国産車(200万前後~)と同じくらいになります。
コンクールや音楽学校進学など本格的に勉強される方には必須のタイプです。タッチによって音色を変えられ、まさにフォルテピアノのダイナミクスを体現できる楽器です。上手に使えば100年近くは使えます。お酒と同じで上手に手入れをしていけば深みのあるなんとも言えない音色を醸す事が出来ます。こちらのタイプをご使用の生徒さんはご親戚が使わなくなったもの、ご家族の誰かが昔使用していたものなど受け継いだものを使われている方が多いです。新規に購入される方は殆ど中古で購入されます。

難点は価格が圧倒的に高い事。また、置き場所に困る事。搭載は出来ますがサイレント機能が基本的にはついていない事。など近年の住宅事情には、やや適さないのが悲しい問題点です。

今回はピアノのタイプについてお届けしました。
次回は購入店舗、見えない落とし穴について記載します。

ピアノを習って得た副産物

3連休の中日、秋晴れの爽やかな日和となりました。
いつもは教室や生徒さんとの出来事を綴る事が多いですが、今日は自分の事を振り返ってみようと思いました。

最近、年齢を重ねるほどにピアノを学んできて良かったな、救われたな、と思う瞬間がよくあるのです。それはピアノを弾く技術が上がったとか、念願の曲が弾けるようになったとかそういう事ではないのです。

綺麗ごとではなく良かったなと思う点は、

1、美しい物への追及・継承
2、世界観が広がる
3、セルフメンテナンス

です。いずれもの子供の時には見えなかったことでした。

大人になって少しずつ経験を重ねてくると、生きる事の大変さ、自分の采配だけでどうにもならないようなシチュエーションに直面する事はままあります。そんな時、思考や感情はマイナスに振られがちになりますが、ピアノが持っているパワーと言いますか、ピアノに限らず打ち込める何かがあるとそれが全てプラスの動力の源になっている事を感じます。色々あるのですが特に念頭に上がったのが上記の3つでした。

また、綺麗ごとではなく苦労をして得てきた事もありました。
それは、

1、忍耐
2、コミュニケーション力
3、つじつま合わせ力

最初は楽しく始めたピアノですが、曲の難易度が上がったり練習時間の配分が上手く出来ないようになると辛くなるものです。そんな時はいつも葛藤でした。義務教育でもありませんでしたし、投げようと思えば辞められたと思いますが続けてきた事は本当に、今の社会を渡り歩いていくのに大いに役立っているのは間違いありません。義務教育の範疇でなかったからこそ、自分で言い出したことは最終的に自分でケツを持つ!というのを身をもって叩き込まれました。最近は自分の事を棚にあげて他者に責任転嫁をするような風潮が目立ちますが、その考えでは自己の中での根本解決はいつまでたっても辿り着けないと思うのです。全てとは言えませんが忍耐や物事の順序を知る事は自己解決の一手段ともなりました。

つじつま合わせ力は私の造語です。学生時代、毎回のレッスンは成果を出していないと一気に恐怖のレッスンに変わりましたから、仮に練習を十分に準備出来ていなかったとしても何とかその場を乗り切らねばなりません。ピアノでどうにか出来るところはどうにかし(大抵小手先のごまかしは見破られますが何もしないのが一番マズイ)、ピアノでどうにもならない時は先生の注意を他に向けたりして無い知恵を回しました。
このシチュエーションにおいては練習していれば済む問題ですが、仕事となると予測不能な事態になる事もよくあります。そんな時、まごまごして手をこまねくよりも結果に結びつかずとも何とかその場をやりきる!という対処が出来るようになりました。

一芸にひいでる
芸は身をたすく

等の言葉がありますが、一つの物事を貫き通す事はあるゆる物事の対処する能力が身に付き(トランプで言うとジョーカーのような)、身に付いた能力で己自身が救われているというのは正に実感として手ごたえがあります。

お稽古との付き合い方は皆さんそれぞれの形があると思いますが、是非ピアノが上手になる事に加えて皆様の何か助けとなりますればこの上ない喜びとなるでしょう。

楽譜の出版社

皆さんがピアノのレッスン時に欠かさず持ってきていただくアイテムの楽譜。
普段、何気なく使っていただいているかと思います。ここでちょっとこばなし。

私も音大受験の準備を始めるまでは、ほぼ100%日本の出版社の楽譜を使用してレッスンしてまいりました。私が子供の時は、音楽の友社、全音楽譜出版社、ドレミ楽譜出版社のいずれかを中心に使用していた記憶があります。今ではkmpやリットーミュージック、シンコーミュージック、ヤマハなど沢山の出版社の楽譜を目にするようになりました。以前に比べ、様々なジャンルの音楽が楽譜化され幅広い年代の方々にピアノを楽しんでいただいてるのだな~と感じます。

バンド譜やポピュラーミュージックには明るくないのですが、クラシック音楽を勉強する際には作曲家によって出版社を選別するという事を受験準備期に初めて知りました。ベートーヴェンやバッハなら青い表紙のヘンレ版、シューベルトなどは赤い表紙のウィーン原典版、シューマンならクマのマークのブライトコプフ版、ショパンならパデレフスキ版あるいはコルトー版など。

何故作曲家別に出版社を選別するかというと、いかに作曲家本人の解釈に忠実であるか、もしくは作曲家のそのままの原稿の著作権利を出版社が持っているかに関わるのです。

もし、きっかけがあれば一つの曲の譜面を複数の出版社の譜面で見比べてみると面白い発見があるでしょう。同じ曲なのにスラーやスタッカート(奏法の事)、あるいは♯(シャープ)や♭(フラット)の臨時記号の記載が違うかもしれません。どうして、こういう事が起こるかというと昔は楽譜の保管環境が整っておらず、出版社という業務形態も今のように確立されていなかったので譜面が散り散りになっていたり、作曲家の死後に発見されたなどがあって研究家の考えや、人づてに伝わった解釈で様々な一つの曲でも様々なバージョンが残されるようになったのです。

現代のようにクラウド上にデータを管理して、なんて事だったらこんなことはなかったかもしれませんね。でも、それが逆に色んな奏法や解釈を生み出し、決まられた枠内であっても、その中に個性を活かせる余白があることは素敵なことだと思います。

外国の楽譜を手に取って感じた事のひとつに、日本の製本技術はなんて素晴らしいのだろう!というのがありました。日本にいれば珍しく思わないと思いますが、日本で売られている楽譜は大体が表紙・裏表紙にビニール?コーティングが施されており、用紙も厚くなっているから多少濡れたくらいでも乾かせば問題なく使えます。そしてすぐには破けません。加えて臭くない(笑)

高校生の時に使用したヘンレ版は製紙の技術が今一つだったのか新品の時は譜面を開くとなんとなく肥しの匂いがしました。本当です!!おそらく私と同世代の方は身に覚えがあるはず。今はどうかわかりませんが、その当時は本当に船便で届く輸入品だったので円高・円安の影響も受け値段もかなり変動していました。しかも表紙はペラペラの紙だったのでもろいし、すぐに破けて残念でした。

最近では地道に日本の出版社が海外出版社のライセンスも入手していっている事で、内容は海外版と同じでも日本の技術が光る製本状態でお値段も安く求められるようになった事には感謝です!

もし楽器店で楽譜を購入することがあれば、そんな事に思いを馳せて手に取ってもらえたら光栄だな~と思います。

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