ムシムシする日が続いております。
急激な気温変動と乱高下する気圧により先月末からダウンする生徒さんもチラホラ。
皆様どうぞ無理せずお大事にお過ごしください。

前回、練習しない子供というテーマで自身の話を綴りました。今回は今でも自発的に練習に向かえない私が何度かヤル気スイッチの入ったタイミングの事を書こうと思います。まずは簡潔に要因から。

①好きな曲でレベルに関係なくどうしても弾きたい曲に会った時
②(ピアノ演奏を見て)強烈な刺激と尊敬・憧れを抱いた時
③学校伴奏など負けられないオーディションがあった時
④家族や友達、身近な誰かが喜んでくれる時

思い出すと以上の4つが主なスイッチの入る要因でした。

①は教室の生徒さんを見ていても今も昔も変わらないのだな~と常に感じます。私が子供の時は、アニメやテレビなどの曲はレッスンでは見てもらえず先生の出す教本のみの取り組みでしたが当時、私が子供の時「となりのトトロ」が公開されてとてもハマりました。母にカセットテープも買ってもらい(懐かしい!)擦り切れるくらい聴きまくってました。楽譜も買ってもらいその時の嬉しさは今でもほんのり思い出します。ピアノの先生からの課題そっちのけでトトロの曲ばっかり練習していたのを覚えています。曲の難易度は当時の私のレベルからはやや背伸びした内容で自分1人では弾けませんでした。でも、弾きたい。好きな映画の曲だから。なので、こっそり先生に「♭ってなんですか?」「どうやって弾くのですか?」などトトロの曲とは言わずに先生に質問したりしました。今でもその楽譜は大事に取ってあって、生徒さんに使ってもらう時もあります。
今の教室の生徒さんに取ってみれば鬼滅の刃だったり呪術廻戦だったり、あいみょんだったりの曲がそうなんでしょう。私は過去にその練習への原動力を覚えているので、なるべく教室の生徒さんにも取り組んでもらえるようにしています。レベルが難しくても、右手だけとか、ワンフレーズだけとか。好きな気持ちはその瞬間が大事なのです。後でやったら、その熱量はもう失せているかもしれない。それはもったいないことです。

②は、ピアノに限らずスポーツでもビジネスでも憧れの人って誰かいませんか?私は沢山います。上杉鷹山だったり松下幸之助だったり渋沢栄一だったり(音楽家じゃないのね)。もちろん音楽家でもいるのですが、出来ればここでは会えない人より身近で会える人のが良いです。直接会う刺激は現実味があって会えない人よりも影響力が強いのではと個人的には思います。
私は小学生時代、同じピアノ教室に通う同じマンションの一学年上の男の子がいました。その男の子は帰国子女でもあり元々の素質もあったのでしょうが、めちゃんこピアノが上手くて確か小学生の高学年の発表会では革命のエチュード(ショパン作曲、音大生の課題曲にもなったりする難曲)を弾いてしまうくらい。もちろんその男の子に追いつけるわけはありませんが、同じマンションだし、同じピアノ教室だし年齢は近いし、否が応でも意識はする存在でした。その当時負けず嫌いの性格も手伝って、なんとか追いつこうと私も自分なりに難しい曲に挑戦したり、その男の子の練習法を聞いてみたりしたものです。その強烈な存在が身近にあった事で、同じ学年の子のピアノレベルはあまり意識する事はありませんでした。ちょうど今、中学生の生徒さんが部活を頑張っていますが、やはりそう言った存在があるようで影響を受けているお話を良く耳にします。身近な存在だからこそ切磋琢磨出来るようになるのかもしれませんね。間違いなくその男の子の存在は私のピアノレベルをアップさせたと断言出来ます。

長くなってしまったので③④は続編へ。