教室ブログBLOG

ピアノ

レッスンよもやま~学校伴奏~

すっかり秋めいてきました。9月下旬から毎週続いていた運動会も今週でひと段落しそうです。

この時期、6月の発表会が終わり少しゆっくりペースになる時期でしたが実は数名の生徒さんが息つく間もなく次の新たな大きな課題に向け準備を進めておりました。

「校内伴奏」です。

毎年、10月の末から11月の頭にかけて芸術の秋にちなみ、どこの市区町村の小学校・中学校も校内音楽会を開催します。そして校内で最優秀の成績をおさめると市内音楽祭への参加権を獲得します。この音楽祭を迎えるにあたり、各クラス合唱(小学は合奏も)のピアノ伴奏を1人選出する訳です。
今年、お教室からは学校・学年の違う生徒さん4校5人の生徒さんが挑戦し、見事全員その座に就く事が出来ました。
競争率は地域差がありますが、伴奏をやりたい子がクラス内に複数名いると当然ながらオーディションになります。日頃、お教室では講師の指導はあっても他人と比較してジャッジする機会は殆どありませんので初めて経験する子は大抵苦戦を強いられます。

日頃レッスンで取り組む内容は主に演奏者が単独である事。対して伴奏は歌と共に演奏するスタイルである事。言葉にしてしまえば当たり前の事ですが、演奏をする目的と何処を押さえるべきか、アプローチが異なります。レッスンではそこをお伝えしていく訳ですが、中には普段やっている事と違う事もあり、初めて取り組む生徒さんにおいては戸惑う時もあります。指導側としてお伝えするポイントはいくつかありますが、生徒さん側として1番必要な要素は、

「なにがなんでも絶対自分が掴み取る!!」

という強く固い意志です。これが弱いとやはり本番で結果に繋げにくい事も過去に見てきました。日頃、仲の良いクラスメイトでもオーディションとなればライバルになるのです。競争をしたり、比較される機会が我々の子供時代より圧倒的に少なくなった昨今ではピンとこない生徒さんもおられますが、私はそれを経験し乗り越える力を自分自身で養う良い機会と思っております。

今年はたまたま、全員がその座を掴み取れましたが結果が出なくとも収穫は沢山あります。そして、競い合った見えない生徒さんにも感謝したいです。チャレンジする互いの生徒さんに原動力や推進力という実りをもたらしてくれました。

オーディションでピークを迎えた子、本番に向けてまだまだ調整中の子とそれぞれおりますが、本番では縁の下の力持ちとなるべく緩めずに、でも楽しく準備を続けていこうと思います。

最近のピアノ製品

先日、最近のピアノ(電子ピアノ含む)を調査しに銀座に行ってきました。
9月はちょうど決算時期なので幅広い種類&価格のピアノがドドンと展示されています。

教室の生徒さんの中でも今は電子ピアノの利用率が主流です。
お値段は10万~150万まであるそうですが、習われる方の年代や目的、ニーズによって売れる価格帯が異なってくるようです。重視する内容としては『価格』『機能性』『タッチ』などなど。

電子ピアノとアコースティックピアノの2つにおいて購入動機の違いの1番はおそらく価格だと思います。価格の違いはどうしても埋められないのは昔と変わらないままです。むしろそうでないと。作る工程の手間暇、使う部品の精密さは両者において歴然の違いがあるからです。

その他に、2番目の違いは機能性ではないでしょうか。置き場所やサイレント機能(ヘッドホンをつけながら弾く人のみ聞えて周囲には消音になる機能)を考えると、これまでのアコースティックピアノには標準にその機能はついていませんでした。

が、

な、なんと今は「トランスアコースティックピアノ」なる新機種が開発され、アコースティックピアノでいながら電子ピアノの如くに音量をつまみで調整できるピアノが誕生したとの事。
これまでのサイレント機能のヘッドホンをつけて消音するものとも違い、従来のピアノの発音装置に音量の調整機能がついているです。
また、アコースティックピアノに後付け出来ていたサイレント装置も昔のものと違いUSB端末を差し込んで録音出来たり、コンサートホールに設置されているような高級ピアノの音色など複数の音色を選べる機能も搭載されていました。そしてヘッドホンから聞こえてくる音声も生ピアノと遜色ない程、性能があがっていました。

かつて音大受験をした際、集合住宅でアップライトピアノを使用していた私は発売されたばかりのサイレント装置にかなり助けられたものでした。音を出して練習できる時間に限りがあったからです。しかしながらタッチや音色の違いは反映されなかったので主に譜読みや暗譜をする時に利用していました。けれど今のサイレント機能は随分性能があがって全くの別物のように体感してきました。環境が整っていれば、やはりどんなに機能を積まれてもシンプルばアコースティックなピアノが一番と思う事に変わりはありませんが、様々な環境やニーズに合わせてメーカーさんがこんなところまで?!と開発の努力をされていることに頭の下がる思いでした。

浦島太郎状態に陥りながら最新のピアノ事情に触れられた良い機械でした。

様々なパンフレットと共にこんな面白いシートもいただいてきました。
日本の住宅事情に合わせたピアノ設置をシュミレーションできるシートだそうです。

 

 

まちゼミ講座終了しました

お教室の夏休みも明け、先週の土曜から通常どおりのレッスンが始まりました。
休み中はまちゼミ講座で始まり、その後サントリーホールにて生徒さんのステージを見に行き、連弾を組んでいる友人と今後の活動の作戦会議及び練習、お盆の帰省と過ごしました。

8/11に行ったまちゼミでは8名6組の受講者様にご参加いただき充実した時間を過ごさせていただきました。今回は「はじめて&ひさしぶりの大人ピアノ」と題しましてピアノのお稽古経験が全くない方、あるいは浅い方、ブランクがあった方々を対象にマンツーマンレッスンに近い形でレッスンを展開致しました。
皆さん熱心な方が多く、ピアノを続けるにはどうしたら良いか、楽器が無いけど習う事は可能か、レッスンで使用している小道具はどこで売っているのか、電子ピアノとアコースティックピアノの違いは何なのか等、いろんなご質問をいただきました。

その中でも楽器を手元に置く事が難しいというご意見が一番多かったです。確かに、ピアノは安くありません。そして場所を取ります。また騒音の心配もあります。大きな問題点はこの3つでした。

対処案としては、
①ピアノのレンタルスタジオや公共の音楽室を定期的に使用する
②リース楽器を使用する
③電子ピアノを購入してヘッドホンで練習する

現段階で即答できるのは、以上の案でした。
デメリットについ目が行きやすくなりますが、人によって何処にメリットを置くかで変わるかもしれません。

近年では「ピアノを習うと頭が良くなる・ボケ防止になる」という理由でピアノを習おうと考える方もいるようですが、まちゼミを開催して受講者の方からいただいた感想は、
「生のピアノの音ってこんなに素敵でしたっけ?日常では感じられない時間で感動しました。」
というお声を聞かせていただきました。

大変有難いことに受講者様すべての皆様に大満足とのアンケート結果をいただき嬉しい限りです。
私自身が講座を受けさせていただいたような様々な気づきがあったまちゼミ講座となりました。
ご参加くださいました皆様、ありがとうございました。

スピンオフ企画で学童出張まちゼミも行っております!
あとラスト1教室。そちらは店舗講座とは全くの別企画で開催しています。
学童は人数が多いので賑やか!体力勝負な所もありますが最後まで頑張ります。

気になる映画

ピアノをネタにした書籍や映画がたまにありますが来月、見てみたい映画が公開との事。

「羊と鋼の森」

以前、生徒さんから絶対におススメです!と教えていただいていた作品。
実はまだ読めていないのですが、調律師さんのお話なのかな?

調律師さんの存在って縁の下の力持ち的な感じで、あまり表に出てフォーカスされる事は少ないかもしれませんがピアノにとってみてはお医者さんのような整備士さんのような大事な方達なんです!アコースティックのピアノは弾いてるうちに音の出る装置に微妙な狂いが生じ、それが音程の歪みになります。他の弦楽器や管楽器と異なり、その場で調整する事が出来ないため専門の調律師さんにコンディションを整えてもらうのです。(中にはピアノ奏者でもご自分で直される方もおられるようですが)
電子ピアノと違って気温の寒暖差、湿度の高低によって木製であるピアノは膨張したり縮んだりもするんですね。調律の際は音程の整音からタッチの事、ピアノ内部のお掃除、いろんなことをしてくださいます。さながら車検のようですな!私は1年に1度の目安で教室のピアノを調律しますが、使用頻度によって依頼するタイミングは様々。また、発表会やコンサートのステージ本番の際もよほどの事情が無い限りは必ず調律をしてもらいます。

本のタイトルになっている「羊」とは、ピアノの発音装置であるハンマー(羊毛でくるまれてるから)、「鋼」とはピアノ線、いわば音が直接鳴る弦の事を指すのでしょう。
奏者が主役になる作品が多い中、調律師さんにスポットを当てているのがどんな内容になるのか楽しみです。俳優は山崎賢人さん。某たび屋の息子さん役が好演でした。
音楽担当も久石譲さん、辻井伸之さんの強力コンビ。

公開は6月8日(金)だそう。見に行ってみたいです♪